昨年の今頃は 高知の母校でのセミナー大会での講座を間近に控え
その最終の準備に熱が入っていたのに
今年から大会の企画を中心になって担当されていた先生が他校へ転任されたため
その大会自体がなくなってしまったようで…
今回はブランドや広告を取り巻く環境についての講座をするつもりでいましたが
本当に残念で、熱くなりきれず 何とも言えない寂しい夏を過ごしています。
二年続けて 広告デザインやSNSやブログを含めたインターネットの講座をしました。
昨年は手作り広告についても話しました。
現役の高校生を含めた皆さんに 興味深く聞いていただいたことを
まるで昨日のことのように思い浮かべたりもしています。
その際に紹介した手書きのDMやチラシの数々。
一枚一枚に たっぷりと思いが込められています。
随分と長い間 広告の世界に従事しておりますが、
思いを伝える上で 手書きにまさるものはないような気がします。
クリエイター(=創造する人)が世に出し続ける商業デザインとは、
このような初期段階の構想を含めたデザインプランであります。
綺麗にデザインを仕上るというのは その一要因でしかありません。
伝えるために何が必要であるのか?…
それが理解できた上で視覚伝達出来るか否かが
プロフェッショナルなクリエイターと素人との違いであると僕は捉えています。
広告とは、商品やサービスを利用していただきたい人に正しく的確に伝える行為です。
その結果、商品やサービスを購入していただき、
広告主が社会に貢献し結果的に利益を得て経済活動を円滑にします。
広告があるために商品が売れるのです。
広告の役割は、広告主の「思い」や「信念」といった目には見えないものを、
見える形にして伝えることにほかなりません。
この仕事を始めた頃…
あるときはマーカーで描いたPOPで埋め尽くされたチラシを作成し、
またあるときは手動の写真植字機で打ち込んだ文字を暗室のカメラで
拡大し現像して版下に貼り込み、何時間もかけて作業をしていたのに…
それがどうでしょう…
A4程度のチラシなら、今では ほんの数十分で
印刷に出せるまでのデータが完成してしまうではありませんか。
言うまでもなく、パソコンもなく ほとんど手作りだった時代と、
コンピュータグラフィックが当たり前の現在の制作環境との両方を経験した世代です。
この夏、双方の利点を十分に活かした制作をすすめるべく、
熱い思いで 総合創造学習講座【
ぴいすくうる】を立ち上げました。
ジョニー・デップ主演の映画「トランセンデンス」ではありませんが、
コンピューターが人間の能力を超えることができる世界を構築するという、
その技術的特異点というのは
アメリカの発明家レイ・カーツワイルによれば2045年だそうです。
その到着点において、
人類の生存や繁栄と共存できないとされる超人間的知性を持ったものたちや、
今の人類にはない発達した感覚、感情、感性が生まれる可能性があるとすれば、
その瞬間も熱く生きて しっかりと体験したいと思います。
既に80歳を超えていますが…

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